OMZP(りん酸亜鉛処理)

特徴

耐食性

溶融亜鉛めっきは緻密な保護皮膜を生成することにより、優れた耐食性を有します。OMZPは溶融亜鉛めっき表面をりん酸処理したものであり、耐食性は溶融亜鉛めっきと同等です。

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使用環境別溶融亜鉛めっきの腐食速度(JIS H 8641 2021)
暴露試験地域 平均腐食速度(g/㎡・年) 耐用年数(年)※1
都市工業地帯(横浜市) 8.0 62
田園地帯(奈良県) 4.4 113
海岸地帯(沖縄県) 19.6 25

※1:耐用年数は亜鉛付着量550g/㎡、めっき皮膜の90%が消耗するまでの期間で算出。

耐候性

OMZP処理は無機材料であるため、長期間使用しても紫外線による退色や剥離の影響を受けることはありません。そのため、安定した色調を長期間維持できるのでメンテナンスフリーとなっております。

塗装下地

溶融亜鉛めっきと塗装塗膜の相性

溶融亜鉛めっきへの塗装は一般的に剥離し易いと言われています。その理由は以下の通りです。

  1. 亜鉛は活性元素であり、酸化し易いため塗膜との密着が困難となります。
  2. 塗装面の結露水や湿気が亜鉛の腐食生成物と反応し、塩基性溶液を生じることで密着を阻害します。耐塩基性でない塗料は脆化や膨潤を招きます。
  3. 塗膜を透過した水(水蒸気)のpHが中性領域から外れた場合、亜鉛と反応し腐食生成物が形成され、塗膜が浮き上がります。
  4. 油性系塗料または酸価の高い塗料を塗装すると金属石鹸が生成し、塗膜脆化、剥離を起こします。

塗装下地として優れたOMZP

  1. OMZP処理過程において塗装に有害なめっき面に付着した不純物を除去します。
  2. OMZP皮膜はめっき素地との化学反応によって生成した薄くて緻密なりん酸亜鉛の結晶から成り、亜鉛と強固に密着するため、塗膜に対して投錨機能を果たします。
  3. OMZP皮膜はpH4~12の範囲で安定した化合物であり、透過した水(水蒸気)との反応を抑止します。
塗装下地として優れたOMZP

すべり係数

OMZP皮膜は溶融亜鉛めっき高力ボルトによる摩擦接合に対し、優れたすべり係数性能を有しており、全ての種類において「一般社団法人日本建築学会編・建築工事標準仕様書JASS6鉄骨工事(2018)」に定められたすべり係数性能を満足致します。

すべり係数≧0.40
(すべり係数=すべり荷重÷摩擦面数÷ボルト本数÷ボルト軸力)

使用ボルト:M20、摩擦面数:2、ボルト本数:2

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OMZP 等級
サイズ
摩擦
面数
ボルト
本数
ボルト
軸力(kN)
すべり荷重
(kN)
すべり
係数値
判定
μ≧0.40
N3 F8T
M20×80
2 2 193 373 0.483 合格
N3.5 186 333 0.448
N4 193 341 0.442
N5 197 333 0.423
N5.5 200 345 0.433
N6 193 334 0.431
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